【2020.07.23】本についての話

発行から三ヶ月経ちましたので、こちらの本に収録した各作品について少しばかりネタバレ込みの話をしようと思います。
まだ読んでいないという方は、是非こちらの本をお読みになった上でこの記事を読んでください。

サンプルページ
サークル:熱帯雨林
書名:INTERSECTION
Booth:https://rainfforest.booth.pm/items/1952065

タイトルの話

書名「INTERSECTION」は、英語で「交差点」という意味になります。
二人の通る道が交差する時間を切り取った作品を、という気持ちで付けました。
ちなみに初期の仮タイトルは「album」でした。これはこれでいつかどこかで使いたい。

仕様の話

まずサイズについて。
初めての同人誌は絶対に文庫サイズで出したかったので文庫サイズにしました。文庫サイズの小説同人誌というものに昔から憧れがあったのです。

奥付にも記載しましたが、表紙と裏表紙の写真は自分で撮って自分で加工して作りました。
表紙の写真については色味をちょっといじった程度ですが。
表紙の写真は2019年の3月撮影で、3期放送開始前に個人的に趣味で撮っていた写真をそのまま使った形になります。撮影場所は永田町の近くで、某声優さんのイベントに行ったついでに撮ってきました。
裏表紙は、こちらの元写真を加工したものになります。(撮影は2019年2月)

某アイドルのリリイベでよみうりランドに行った際、イルミネーションが綺麗なところに偶然雪が降ってきたのでこれは良い資料と大量に写真を撮ったうちの一枚です。
雪とイルミネーションの色の取り合わせが、ちあふゆにちょうどよかったんです。

収録作品の話

基本的に一話一話の文字数が少なめなのでそれなりの本数を集めないと本として見栄えがしないなあと思ったのと、せっかく初めての同人誌なんだし詰め込めるだけ詰め込んでしまえと作業をしていました。
結果的に本文だけで5万字近く144ページになりました。
再録作品については、原稿作成時の己の解釈とのぶれが比較的少ないものを中心に選びました。
書き下ろしはサイト掲載分では扱わなかったような方向で少し遊んでみたりしました。

以下、収録作品それぞれについて。

あの日の続きを

再録。最初に書いたちあふゆとその続編ということで、これは絶対に入れようと思い収録しました。再録分の中でも一番加筆修正が少ないと思います。
作業しながらずっとKalafinaの「夏の林檎」をイメソンとして聞いていました。

手は口程に

再録。個人的に風邪ネタは全推しカプでこなしたいノルマ。サイト掲載版だと終わり方がちょっとあっさりしすぎている気がしたので、再録時に結構がっつり加筆しました。

星に祈れど

書き下ろし。初めての同人誌で受けにも攻めにも風邪を引かせようと思う程度には風邪ネタが好きです。冬沢視点の風邪で弱ってる千秋の描写をちょっと頑張りました。

Nothing but YOU

再録。元々は押し倒される・流される・キレる・説教する・許すまでの切り替えがめちゃめちゃに早い亮を書きたいなあと思って書き始めた話でした。お互い最初から相手のことしか見てないからそういうことになる、きっと。
イメソンはタイトルそのまま、アイドルマスターシンデレラガールズより「Nothing but You」(NEX-US)です。

とある個室居酒屋にて

再録。収録分ではちあふゆ以外の人が直接出てくる唯一の話。この話の入夏はかなり気に入っています。酒に酔ってるんだけど貴史に迎えに来てもらうまで完全に確信犯でやってる亮のイメージ。

雪解け近し

書き下ろし。電車通学と言えば電車遅延と全線運転見合わせですよね。
元々は初雪が降り積もって電車が止まるというプロットを考えていたんですが、いくら首都圏の路線でも初雪レベルで電車が止まるほど脆弱じゃないぞと思いとどまり信号故障を原因にしました。
雪は降ってきたけどそれをきっかけに二人の仲は少しずつ雪解けが近付いている、そんな話。

ふたりだけマスカレード

再録。元々は亮の誕生日ネタでした。互いの仮面を剥がしてやろうと目論んでいるような二人を書くのが楽しかった記憶。
タイトルは元々横文字だったのですが、本に掲載するにあたって文字数の多い英単語は縦書きだとちょっと厳しいぞ思ってこっそり日本語に改題しました。

シリウスへの帰郷宣言とその回想

書き下ろし。成人後のネタが多い本だけど幼少期メインの話が一本くらいあってもいいんじゃないか?と思って書きました。完成が締め切りぎりぎりだったので、本に載るかどうか最後まで分かりませんでした。載せることが出来て良かったです。
ショタとショタのおねショタ概念みたいな幼少期ちあふゆの気配をドラマCDから察知したので、そんな感じの二人は今後も書いてみたいです。
ちあふゆに宇宙人ネタ絡めようと思ったのは年始にウルトラマンのイベントに行ったのがきっかけでした。SFパロとか特撮俳優になった貴史メインの話とかうっすら考えてたんですが、本を出す予定だったイベントが4月開催だったのでエイプリルフールと絡めることでこんな形になりました。
ちなみに亮が帰郷宣言をした星は最終的にシリウスに(冬の星、太陽の次に明るい恒星ということで)決定しましたが、候補は他にも色々ありました。冥王星とかフォーマルハウトとか。最終的に完成した話の雰囲気を考えるとシリウスにしておいて正解でした。
イメソンというか書いてる時はずっと最近のウルトラシリーズのED曲を聞いていました。佐咲紗花「ヒトツボシ」・三森すずこ「夢飛行」など。

まほうのじかん

書き下ろし。なんでもない時間のなんでもないけど二人にとっては大事な会話を切り取りました。
イメソンは内田真礼「magic hour」。

PM0531、特別な平凡を君に

書き下ろし。冬の遊園地デートです。捻くれに捻くれた二人だからこそ真っ直ぐに素直にデートしているところを書きたいと思って書きました。
場所のイメージは冬のよみうりランドです。裏表紙の写真を撮った時に「こんな感じの場所を自カプがデートする話書きたいなあ」とか思っていたのですが、当時の写真が資料として大いに役に立ってくれました。表紙の写真もそうですが撮影が2019年前半なのでちあふゆどころか3期放送前です。(名前と線画だけなら公式FCのイベントで見てたんですけどそれ以上の情報はなかったのでまさか推しカプになるとは思ってもいませんでした)
ちなみにこの話に限らず収録作品の半分近くの季節設定が冬なのですが、これは原稿やってる時期が真冬だったからというのが大きいです。あと冬ってどうしても物寂しいイメージがありがちだし創作物全般でも冬と恋愛の取り合わせって失恋系になりがちなので、それを自分の中でどうにか吹っ切りたいという思いも強いです。皆もっと真冬に浮かれた恋しろ。
イメソンはμ’s「Snow haletion」・水瀬いのり「Winter Wonder Wander」。

engage

再録。ここ数年エロを全く書かない文字書きと化していますが私の中の二人はちゃんとやることやってます。
亮がスマートスピーカーの音声苦手なのは私の勝手なイメージ。苦手じゃなかったら多分使いこなすタイプ。

「あの日の続きを」で初めて「engage」で〆る構成は収録作品の数がある程度揃った頃に決定しました。
その間の収録順は、じわじわ作品の糖度を上げていくようなイメージで順番決めをしました。あと雰囲気の近い作品をなるべく前後にしたりとか。

本を作るのは初めてな上に入稿までのすべての作業を一人でやったので大変でしたが、楽しかったです。
締切には追われたくないけどまた本を作りたいですね。
今年度中はイベントに出る予定はないですが、本を作ったらまたサイトで告知します。

それでは今回はここまでとなります。
皆様健康にはお気をつけて。

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