本番描写はないですが魔力供給をするにあたりマスターが童貞です。
一・五部までのネタバレとか原典からの自己解釈とか色々注意。
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夢を見た。
どんな夢かは具体的には覚えていない。
ただ、その夢が暗く、重く、痛く、苦しく、寂しく……喪失感に満ちていた事だけは、目が覚めた時酷く胸に迫ってきた。
恐らくサーヴァントの誰かの夢なのだろうと思う。誰の夢なのかは分からない。ただ、その夢を見ていた誰かがそっと夢から自分を出してくれたような気はした。
ぼんやりする頭を押さえながら、時計を見る。六時半。起きるには丁度良い頃合いだ。
ふと、無性にあの羊飼いと話がしたいと思った。