≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
室長の「痛覚がない」という体質に操が興味を持ったら良いなあという妄想と一騎(18話)や暉(竜宮島ルート42話)に目を配ってた室長良かったなあという感想が合体しました。
「痛み」は「命」に次ぐUXの大テーマの一つなのですが、それでラインバレルの桐山編原作再現は三分岐でどれを選んでも必須かつファフナー系原作再現シナリオはほとんどメインルート再現という扱いになったのではないかと推察しています。ファフナーのこの扱い、どの作品・キャラにもしっかり見せ場が用意されているUXの中でも更に破格といっていいレベルだと思っているのですがそれはともかく。
18・19話の桐山編再現はUXにおいて「痛み」を明確にメインテーマとして提示した一番最初のシナリオなんですよ。しかもそれが「生まれつき痛覚を持たない人間が唯一感じる痛み」の話で。
「痛み」については2部以降で(フェストゥムだけでなくバジュラも交えて)掘り下げられていくことになるのですが、翔子や甲洋の犠牲を経てこの戦いを一騎が経験したことで(「俺とファフナーのどっちが大事なんだ」の場面はなんと18話で再現されている)20・21話の一騎脱走→ザイン搭乗の流れに繋がって行くの凄い構成だなあ……と思いました。
普通「痛み」について扱おうと思ったらファフナーを真っ先に前に出すと思うんですが、翔子や甲洋が犠牲になった時もそれは「痛み」なんだとはっきり言葉に出さないわけですよ、原作通りに。そこから直球に「痛み」を巡る戦いである桐山編に突入して、ファフナー原作と異なる角度から「痛み」を提示した上でファフナー原作の中核である「痛み」に迫っていく。
UXのシナリオは構成が上手いんですが第一部の終盤は本当に凄い。よくこんな構成やろうと思ったな、そしてよく成功させたな、となりました。
対一騎や対暉のあれ実はそれなりに相手を心配してるモードの室長なんですよね、困ったことに心配してるようには見えないけど。18話の一騎とのやり取りはあれラインバレル原作で山下とほぼ同じやり取りをしているし、42話の暉はまあ、昔の自分とかちょっと前の早瀬(つまり早めに大人や身近な誰かが軌道修正を促さないとやばいモードの中学生)を思い出したんでしょうな……。暉からしたらHAE原作で真矢さんに言われた事と同じニュアンスの言葉をもっとおっかない室長に言われる羽目になったので若干災難な気がしなくもないですが。
なんだかんだで危なっかしい子供達を放っておけないのが室長というお人なんだろうなと思いました。
ファフナーにしろラインバレルにしろ、スパロボUXという作品世界に組み込まれている以上勿論原作とは大なり小なり異なる部分はあるのですが、UXの「痛み」にまつわる解釈に触れたことで各作品世界のキャラクター達に対する解像度を上げられた気がします。
最後にファフナーとラインバレル周りのボイスの多さは純粋にやったー!ってなったしこの2作品参戦人数がめちゃめちゃ多い(多分UX参戦作品だと参戦人数がツートップ)ので特殊台詞も物凄く充実してて笑顔になりました。
調べたところこの2作品は台詞の全てが新録なのも関係してたりするんでしょうか。劇場版咲良→翔子の支援攻撃ボイスと道明寺のこと普通に褒めてる室長の支援攻撃ボイスが好きです(後者はシナリオで聞けたりする)。