エグシャリとなんかちっちゃいMS(MA)のやつ

二頭身のちっちゃいギャンとキケロガ(MS・MAに巨大化変形可能)(今回は別に巨大化しない)がエグシャリと一緒に住んでいる謎時空です。
深いことは考えずにお読みください。 

 ◆◆◆

「キケロガ……あなた、太りましたね?」
 二人と二機揃って朝の日課のラジオ体操を終えた時、シャリアさんがとても静かな声でそう言った。
 ぎくり。
 そう言わんばかりに、キケロガの細い──けれど確かに少しむっちりしている気がする腕が口元(元はと言えばモビルアーマーのモビルスーツ形態なのでそんなものはない)を覆った。
「私は見逃しませんでしたよ。さっき体操のために変形する時、結構時間掛かってましたね」
 キケロガが否定するようにパタパタと腕を振る。
「そんなことはない? では今ここでミニアーマーに変形してご覧なさい」
「……! !!」
 キケロガはしばし抵抗するように(いつものようにふよふよと浮きながら)手足をジタバタ動かしていたが、シャリアさんの眼力に負けたのかやがて観念するように項垂れた。
 これは、無理なのでは。僕はそんな予感とともにキケロガを見守る。いつの間にか僕の肩によじ登って来たギャンも固唾を飲むようにキケロガを見ていた。
 キケロガは両手足をぴんと伸ばす。普段ならここで、背負うようにしてくっついているアーマーが瞬時に分離してキケロガの体を覆ってミニアーマー形態──つまりモビルアーマー形態のミニバージョンに高速変形する筈だった。
 アーマー達はキケロガのボディを覆うが、暫くぎゅむ、ぎゅむ、とボディをアーマー内部に押し込み始めた。アーマーはボディをすっぽり覆うような構造になっているはずなのに。
 十秒ほど「んしょ……んしょ……」と聞こえてきそうな奮闘をぎゅうぎゅうとした後、キケロガはどうにかミニアーマー形態に変形した。変形を終えたキケロガはえへん、と言わんばかりに胸を張っているが、シャリアさんの目は厳しい。
 ミニ形態でも健在なはずのキケロガの高速変形は、哀れキケロガが太ったことでほとんど機能しなくなっていた。
 というか、こいつらって太るんだ。
 そんなことを思いながらシャリアさんを横目で見ると、シャリアさんはニッコリと笑っていた。そして、ひと言。
「ダイエットしましょうか」
 ガーン、と。キケロガのパートナーではない僕にその言葉は分からないが、ショックを受けているのが確かに分かった。
 そして僕の肩に乗っているギャンも、何故か一緒にショックを受けていた。

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こういう人間と異種族がバディやってるタイプのホビアニが好きなんすよね……と思いながら原稿の息抜きに書きました。
このキケロガはエグザベ君の作るご飯が美味しすぎていっぱい食べたらしいです。