ニュージェネお悩み相談室(ZZ師弟)

「さあ始まりましたニュージェネお悩み相談室」
 小綺麗なスタジオで、司会デスクに座ったゼットが番組名を高らかに宣言する。
「進行は私ウルトラマンゼット、そしてウルトラマンゼロ師匠となっております!」
「何だこの番組……」
 ゼットの隣に座って入るが理由もわからず連れて来られたゼロが呟くと、ゼットはノリノリで答える。
「ニュージェネのみんながちょっとしたお悩みに持ち回りで答えていく光の国の新番組でございます!」
「なんで持ち回り?」
「皆さん地球での生活とかもあってお忙しいので分担方式です!」
「じゃあお前が相談回せよお前の番組だろ」
 ゼロの至極真っ当なツッコミをスルーして、ゼットは番組を進める。
「さあ早速一つ目のお便り!4000代・男性、匿名希望さんです!」

相談者:匿名希望
「父親の元親友が粘着して来ます。適度に対応すればどっか行ってくれるんですが、たまに凄く対応がだるいときがあります。上手い躱し方はないでしょうか」

「身内から身内に相談してねえかこれ?」
 相談者に心当たりがありすぎるゼロだが、やはりゼットは気にしない。
「こちらの質問には、ウルトラマンブル先輩が回答してくれました!」
「おいなんかオチが読めてきたぞ」
「VTRはこちら!」

回答:ウルトラマンブル
「あーあいつね、うん、タロウとギンガのツーショットを壁紙にしとくと魔除けになるよ。今度会った時あげるわ」

 VTRが終わった瞬間、ゼロは叫んだ。
「何から何まで匿名希望の意味!!」
「いや〜非常に的確なアドバイスでしたねえ!」
「的確ではあるだろうけど!つーかお前らアイツのこと魔除けだと思ってんの?」
 自分に出来た初めての後輩が成長著しく(精神年齢を追い越されている気さえする)、他の後輩達から兄貴分として大いに慕われていることは無論よく知っているが、魔除け扱いは初耳であった。
 そしてそんなギンガを慕う後輩の一人であるゼットはなんてことない風に頷く。
「ギンガ先輩そういうとこありますからね、いるだけで勝利フラグっていうか、流れてくるだけで、勝ちます」
「流……何が?」
「存在そのものがトレギア特攻との噂もあり!あやかりたいものですね!」
「あやかるとか言うな。あとアイツお前らからそんな事言われたら必要以上にその気になるからな?!」
「それではまた次回〜!」
「なあマジでこの感じで続けんのこれ?!」

 ゼロの危惧通り、この番組はメビウスの「ちよっと匿名の意味がなさすぎると思う」という指摘により放送お蔵入りとなった。
 ただし相談者……つまりタイガには、ブルにより個人的にタロウとギンガのツーショット写真が渡り、その後魔除けとして大いに活用されたとかなんとか。

おまけ・その後
「なあヒカル……お前とタロウのツーショがニュージェネの間でトレギア除けとして流通してるってマジ……?」
「ああうん、してるらしいぜ。基本イサミがばらまいてるみたいだけどそもそも俺がカツミにあげた写真だし。トレギアの対応が怠かったらこれ見せろよって」
「発信源お前本人かよ」
「まあ思い付いたのは俺の地球の友達なんだけどさ」
「そいつも大概神経太いな」

おまけ2・いつかのどこかの地球
「礼堂君、ふと思ったのですが。そのタロウの元親友、専らタロウの息子やあなたの後輩にネチネチ来る割にあなたには全く絡んで来ないんですよね?それならあなたとタロウのツーショット写真とか見せたら案外さっさと退散してくれるのでは」
「なんて?」

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ニュージェネでギャグ書きたくなってもちゃんとツッコミしてくれるのゼロしかいないので困ってます。